「兵隊?」

カグヤは首を傾げる。

「そう。
あの兵隊は,人じゃないわ。
というか,生きていないの。」

ますます分からなくなり,カグヤは首を振る。

「あれは,バーレが作る“まやかし”よ。
しかも,実体のある。」
「マヤカシ????」

「日本でいう妖怪のような者です。」

分かっていないカグヤに説明するレオン。

「バーレは,闇の王。つまり,神獣よ。
まやかしを作って,この国を支配しているわ!
カグヤチャン!戦争はダメよ?
でもね,バーレのせいで苦しめられている人達はどうするの?
この国を勝ち取って,自由を与えなきゃ!」

カグヤは,少し考えてから,下を向いた。

─助けてあげて…

え?

─お願い…助けてあげて?

助けてって,この国の人達の事だったの?