「けど、俺はお前の保護者だなんて一ミリも思ってねぇから」

「え?」

「言ったろ?俺はお前が欲しいって。悪いけど、この先お前を手放す気なんて更々ない。お前はもう俺のものだ」



自信に満ち溢れた声で堂々と言い切る皐月に何も言えなくなる。


滅茶苦茶で、自分勝手で。


私の気持ちなんて全く考えてない、常識とは掛け離れた発言なのに。


なんでこんなにドキドキするんだろう……



「だから、そんな目で見んなっつったのに」



皐月は呆れたようにふっと笑うと、私の右頬を大きな手で包み込んだ。



「その目で俺以外の男見るの禁止」

「……禁止?」

「もし破ったら、立てなくなるまでキスするからそのつもりで」



そう言うと、呆気に取られて動かない私にチュッと触れるだけのキスをして。


皐月は満足そうな笑みを浮かべた。



「ご馳走様。今はこれで勘弁しといてやるよ」



ペロリと唇を舐める。


そう、それは気高い獣のように艶やかだった。