「だから、俺を助けたのか……?」
皐月の声が掠れた。
いつも冷静な彼が酷く動揺してる。
皐月は気付いてないのかもしれないけど、気持ちを強く揺さぶられるほど、お父さんの存在は大きいんだと思う。
「……自分の時と同じだから助けたのか?」
私が皐月の元を離れたあの状況が、お母さんがお父さんの元から去った時と似ている。
もしかしたら、お父さんは皐月と私を自分達に重ねて見ていたのかもしれない。
「だからってわけじゃない。息子がピンチの時に助けるのが親だろう?」
お父さんは目をスッと細めて言った。
その柔らかい表情から、息子への愛を感じたのは私だけじゃないと思う。
皐月にもちゃんと伝わってるはずだ。
「確かに状況は似てた。だけど同じではなかった。私は逃げたが、お前は逃げなかっただろう。それは大きな違いだ」
「っっ、」
「妻のこともあるし本当はすぐにでも出て行きたかったんだが、お前が頑張ってるうちは見守ってあげた方がいいって秘書に止められて暫し様子を見ることにしたんだ。だが、状況は悪くなる一方。とうとうお前だけの力じゃどうにもならなくなった時、三橋社長から連絡をもらった。まさか、三橋社長の娘との縁談を妻が勝手に進めていたとは……私が妻に無関心過ぎたんだ」
「すまなかった」と瞼を伏せたお父さんは、皐月の表情を確認するなり更に話を続けた。
「あとはお前も知ってる通りだ。許してもらおうとは思わない。結果的に私は母さんを見捨て、お前の事も放っていたのだから」
「……ああ、簡単には許せねぇよ」
「だが、これだけは言わせてくれ。私は今でも母さんとお前を愛してる」
皐月は何も答えなかった。
その代わり、何かと葛藤するように唇を噛み締めていた。
皐月の声が掠れた。
いつも冷静な彼が酷く動揺してる。
皐月は気付いてないのかもしれないけど、気持ちを強く揺さぶられるほど、お父さんの存在は大きいんだと思う。
「……自分の時と同じだから助けたのか?」
私が皐月の元を離れたあの状況が、お母さんがお父さんの元から去った時と似ている。
もしかしたら、お父さんは皐月と私を自分達に重ねて見ていたのかもしれない。
「だからってわけじゃない。息子がピンチの時に助けるのが親だろう?」
お父さんは目をスッと細めて言った。
その柔らかい表情から、息子への愛を感じたのは私だけじゃないと思う。
皐月にもちゃんと伝わってるはずだ。
「確かに状況は似てた。だけど同じではなかった。私は逃げたが、お前は逃げなかっただろう。それは大きな違いだ」
「っっ、」
「妻のこともあるし本当はすぐにでも出て行きたかったんだが、お前が頑張ってるうちは見守ってあげた方がいいって秘書に止められて暫し様子を見ることにしたんだ。だが、状況は悪くなる一方。とうとうお前だけの力じゃどうにもならなくなった時、三橋社長から連絡をもらった。まさか、三橋社長の娘との縁談を妻が勝手に進めていたとは……私が妻に無関心過ぎたんだ」
「すまなかった」と瞼を伏せたお父さんは、皐月の表情を確認するなり更に話を続けた。
「あとはお前も知ってる通りだ。許してもらおうとは思わない。結果的に私は母さんを見捨て、お前の事も放っていたのだから」
「……ああ、簡単には許せねぇよ」
「だが、これだけは言わせてくれ。私は今でも母さんとお前を愛してる」
皐月は何も答えなかった。
その代わり、何かと葛藤するように唇を噛み締めていた。

