頭を鈍器で殴られたような衝撃だった。
専務と八重さんが繋がってたなんて……
『じゃあ、専務は佳奈恵さんの件がある前から皐月のお父さんのこと知ってたんですね』
佳奈恵さんはコクンと頷くと続けた。
『婚約話のことも、俺に任せておけば松永君と結婚させてあげるって言われた。だけど、その代わり……』
『その代わり?』
佳奈恵さんが言いづらそうに口を噤んだ。
その先が気になっておうむ返しをして聞き返すと、佳奈恵さんは重い息を吐いた。
『三橋商事の社長によろしくって』
『えっと…それはつまり』
『専務をお父さんに紹介した。専務は自分の出世やお金のために私と皐月の結婚を利用して三橋商事と繋がりたかったってこと』
『奥さん……八重さんは?八重さんは佳奈恵さんの……お母さんなんですよね?』
佳奈恵さんは私の口から八重さんの話が出ても特別驚いた様子はなかった。
ただ目を閉じて、『お母さんは……』と声を震わせた。
『皐月の存在が妬ましかったの。自分の最愛の旦那様が愛した元恋人、その間に出来た子供。皐月のお父様はずっと皐月を影ながら見守っていたらしいから。でも、思いついたのよ。皐月を使えばもっと金儲けが出来るかもしれないって。私も所詮、あの人のお金儲けの道具に過ぎなかった』
酷い……
どこまで皐月と佳奈恵さんを傷付ければ気がすむのよ。
二人が何をしたっていうの。
出世だか金儲けだか知らないけど、もうこれ以上二人を傷付けないでよ……
『二人の思惑はわかってた。でも、あの時の私は皐月が手に入るなら利用されたって構わないって思った。だから、その話に乗ったの』
『佳奈恵さん……』
『お父さんに結婚を反対されたけど聞かなかった。渋々合意したお父さんに専務を紹介して、私達は婚約者になった』
『そんなの婚約したって言いません。皐月の気持ちはどこにあるんですか⁈そんなんで結婚したって絶対幸せになんてなれない』
『ええ、そうね……私が間違ってた』
佳奈恵さんは遠い目をした。
後悔してる、そんな濡れた瞳にそれ以上責めることなんて出来なかった。
『皐月のマンションに行った数日後、お父さんに結婚の話は白紙にしてってお願いしたの。無理だった……皐月の気待ちはあなたにしかないのに、これ以上傷付けたくなかったから。お父さんは二つ返事だった。もともとこの話は反対していたし、専務やお母さんの思惑にも当然気付いていたみたいだから。でも……』
『……でも?』
生唾をゴクリと飲む。
多分、これから聞く話が皐月がここ最近おかしい原因のはずだ。
専務と八重さんが繋がってたなんて……
『じゃあ、専務は佳奈恵さんの件がある前から皐月のお父さんのこと知ってたんですね』
佳奈恵さんはコクンと頷くと続けた。
『婚約話のことも、俺に任せておけば松永君と結婚させてあげるって言われた。だけど、その代わり……』
『その代わり?』
佳奈恵さんが言いづらそうに口を噤んだ。
その先が気になっておうむ返しをして聞き返すと、佳奈恵さんは重い息を吐いた。
『三橋商事の社長によろしくって』
『えっと…それはつまり』
『専務をお父さんに紹介した。専務は自分の出世やお金のために私と皐月の結婚を利用して三橋商事と繋がりたかったってこと』
『奥さん……八重さんは?八重さんは佳奈恵さんの……お母さんなんですよね?』
佳奈恵さんは私の口から八重さんの話が出ても特別驚いた様子はなかった。
ただ目を閉じて、『お母さんは……』と声を震わせた。
『皐月の存在が妬ましかったの。自分の最愛の旦那様が愛した元恋人、その間に出来た子供。皐月のお父様はずっと皐月を影ながら見守っていたらしいから。でも、思いついたのよ。皐月を使えばもっと金儲けが出来るかもしれないって。私も所詮、あの人のお金儲けの道具に過ぎなかった』
酷い……
どこまで皐月と佳奈恵さんを傷付ければ気がすむのよ。
二人が何をしたっていうの。
出世だか金儲けだか知らないけど、もうこれ以上二人を傷付けないでよ……
『二人の思惑はわかってた。でも、あの時の私は皐月が手に入るなら利用されたって構わないって思った。だから、その話に乗ったの』
『佳奈恵さん……』
『お父さんに結婚を反対されたけど聞かなかった。渋々合意したお父さんに専務を紹介して、私達は婚約者になった』
『そんなの婚約したって言いません。皐月の気持ちはどこにあるんですか⁈そんなんで結婚したって絶対幸せになんてなれない』
『ええ、そうね……私が間違ってた』
佳奈恵さんは遠い目をした。
後悔してる、そんな濡れた瞳にそれ以上責めることなんて出来なかった。
『皐月のマンションに行った数日後、お父さんに結婚の話は白紙にしてってお願いしたの。無理だった……皐月の気待ちはあなたにしかないのに、これ以上傷付けたくなかったから。お父さんは二つ返事だった。もともとこの話は反対していたし、専務やお母さんの思惑にも当然気付いていたみたいだから。でも……』
『……でも?』
生唾をゴクリと飲む。
多分、これから聞く話が皐月がここ最近おかしい原因のはずだ。

