落ちてきた天使

「ーーーっっ‼︎‼︎」



ちょ、ちょっと!大きな声で言い過ぎですけどっ‼︎


皐月本人とか、知り合いとかいたらどうしてくれるのよ!そうじゃなくても恥ずかしいことなのにっ……!


カァッと顔が熱くなりながらも慌てて辺りを見渡していると、中垣さんは「ハハッ」と笑った。



「本当に皐月が羨ましいわ」

「羨ましいって……」



「じゃあね」と走って行く中垣さん。



中垣さんって皐月と同い年だから、私より10は年上なんだよね……


なのに、無邪気というかなんというか。


二十後半って私からしたらかなり大人なんだけど、全然そんなことないのかもしれない。


皐月だって施設長や校長先生の前では凛としてるけど、私の前では意地っ張りで頑固で俺様で子供みたいな所あるし。



「でも、素敵な人達なんだよね」



皐月も中垣さんも情に厚い人だと思う。


それがわかってるから本気で怒れない。




「あ、ヤバ」



私もゆっくりしてられないんだった。
スマホの時計はバイトが始まる10分前を表示してる。



歩いて5分の道のりを全速力で走り抜けたのは言うまでもない。