7時40分、そそくさと彼女は教室に入る。卓球部に朝練は無い。いつもよりずっと早い登校だ。 「うわぁ…」 静寂と薄暗さに包まれた空間。 まだ教室には誰も居ない。外から陸上部の朝練の声が聞こえる。いつもの賑わう教室とはまた違った雰囲気だ。 意外とこんな教室も良いかもしれない。 そう感じた瞬間、もうひとつ声が響き渡った。 「え、」 そこには、端整な顔立ちの、見知らぬ一人の少年が立っていた。