桜が咲く頃
御所にて
君菊と明里の舞が披露され
新選組が警護を任された
ピタリと合わされた動き
二人の美しさに
誰もが見惚れた
舞の後、君菊に声を掛けてきた男と
君菊が親しげに談笑する姿を
土方が見てしまった
ズキンと胸の奥が痛む
すべての行事が終わった時
男と君菊が結婚すると発表された
以前、舞台で倒れた君菊を救ったのが
この男
久しぶりに再会して、その場で男が求婚
君菊がそれに応じた
これはめでたいと、発表されたのだ
警護をしていた土方も、沖田も
微笑み合う男と君菊を信じられない
信じたくないと
落胆した
それから、とんとん拍子に嫁入りの支度が整った
置屋の女将や師匠、仲間達に見送られ
白無垢姿の誠十郎が
籠の前に立つ
土方と沖田、両親が見に来ていた
ニコリと微笑み、深々とお辞儀をした
美しい花嫁となった誠十郎をのせた籠が
遠ざかる
この日まで、会うことはなかった
「総司…笑ってたな」
「ええ、ちゃんと笑えてましたね」
屯所に戻る途中
「嫁にでも行けば諦められるって
俺が言ったから
あいつ……」
土方は、涙を流していた
どう考えても、あの男を好いていない
「嫁に行ったからって……
諦められるかっつーんだよ!!」
「行ってしまったものは、仕方ありません
誠十郎の幸せを願いましょう」
「総司…」
「ほら、そこ!人目がないから
泣くならそこで泣いて下さい!!」
土方を座らせ
「僕は、土方さんといるときの
あの不器用な笑顔の方が好きです
今日の笑顔は、完璧すぎっていうか
……笑ってるふりですね
だけど、お相手もちゃんとした方ですし
悪いようにはしないでしょう
誠十郎が笑ったんだから、土方さん!?
いつまでも女々しく泣かないでね?」
「うっせぇ!!おめぇが泣けっていったんだろ!?」
「うわっ 鼻水垂れてる!!」
御所にて
君菊と明里の舞が披露され
新選組が警護を任された
ピタリと合わされた動き
二人の美しさに
誰もが見惚れた
舞の後、君菊に声を掛けてきた男と
君菊が親しげに談笑する姿を
土方が見てしまった
ズキンと胸の奥が痛む
すべての行事が終わった時
男と君菊が結婚すると発表された
以前、舞台で倒れた君菊を救ったのが
この男
久しぶりに再会して、その場で男が求婚
君菊がそれに応じた
これはめでたいと、発表されたのだ
警護をしていた土方も、沖田も
微笑み合う男と君菊を信じられない
信じたくないと
落胆した
それから、とんとん拍子に嫁入りの支度が整った
置屋の女将や師匠、仲間達に見送られ
白無垢姿の誠十郎が
籠の前に立つ
土方と沖田、両親が見に来ていた
ニコリと微笑み、深々とお辞儀をした
美しい花嫁となった誠十郎をのせた籠が
遠ざかる
この日まで、会うことはなかった
「総司…笑ってたな」
「ええ、ちゃんと笑えてましたね」
屯所に戻る途中
「嫁にでも行けば諦められるって
俺が言ったから
あいつ……」
土方は、涙を流していた
どう考えても、あの男を好いていない
「嫁に行ったからって……
諦められるかっつーんだよ!!」
「行ってしまったものは、仕方ありません
誠十郎の幸せを願いましょう」
「総司…」
「ほら、そこ!人目がないから
泣くならそこで泣いて下さい!!」
土方を座らせ
「僕は、土方さんといるときの
あの不器用な笑顔の方が好きです
今日の笑顔は、完璧すぎっていうか
……笑ってるふりですね
だけど、お相手もちゃんとした方ですし
悪いようにはしないでしょう
誠十郎が笑ったんだから、土方さん!?
いつまでも女々しく泣かないでね?」
「うっせぇ!!おめぇが泣けっていったんだろ!?」
「うわっ 鼻水垂れてる!!」


