笑う門には福来たる!!

そして、宴後


三人が外に出る

屯所に向け、少し歩いた頃

路地から、男達数人と男に意識を奪われ抱えられた

君菊



「こいつ、土方の女だっけ?
返して欲しいければ、刀を捨てろ」

「卑怯ですね…」

「さっさとしろ
この女に傷がつくぞ?」

一人が君菊に刀を向ける

「従いましょう」

山南の言葉に刀を外し、地面に下ろす


はあ~と土方が一息吐いた

「惚れた弱みですね!土方さん!?」

「うるせぇ」

「総司、軽口たたくなら、怪我しないですね」


山南が沖田を総司と、名前で呼ぶのは

ご機嫌が斜めな時


向かってくる敵の刀をよけつつ

三人は、体術でしのぐ


「さすが…」


君菊を抱えた男が、感心だとばかりに言う


シユッ


ドカッ  ドサッ


君菊を抱えた男に、隙が生まれ山崎が屋根から降り背中を蹴る

抱えられた君菊が落とされ

山崎が男と対戦した


「痛ぁ…
うわっ 着物が…」


落とされた事で、目覚めた君菊が

着物が汚れた事に青ざめる


「怒られる…」


騒がしい廻りに気づいて、状況を考える


「土方はん?何してはるの?」


「見てわかれよ!馬鹿!」


目覚めたてで、思考力のない君菊


「んー?刀いる?」


「いる!!」

「下さい!!」

「ちょうだい!!」


刀のところまで歩き、刀を渡す