な み だ


「帰った」
それだけ伝えると察しが良いお母さんは何かあったとわかったみたいで、せっかく用意したからとおぼんごとテーブルに置いてすぐに部屋を出て行った。




涙で視界が滲む。なんでこう素直になれないんだろう。




里村も金田くんも楽しく勉強してたのに、和やかな空気をぶち壊したのは私だ。





ぽたぽた涙を床にこぼす私を余所目に、おぼんの上の麦茶のコップだけは三つ仲良く寄り添っていた。