な み だ


何を隠そう私、桜田宮日である。
そうなのだ、実は里村を散々心の中でも外でもバカにしておきながら、私も超メガトン級ドアホなのである。




「あ、あの……」
「ん?」
「なんでもなかった、ははは……」
ダメだ。私も勉強教えてほしいなんて言えない。素直にそんなことを言える性格であればドリなんてあだ名はつかない。




「なんでもないことないでしょう……あ、そこ僕得意な所だ」
そう言いながら金田くんが向かいから私の隣に移動して座る。




「ここだけ見ると意味わかんないけどさ、教科書の21ページの公式当てはめてみて」
言われるままに21ページを開いて公式を見る。

数学なんて嫌い過ぎて数字を見ただけで吐き気を催すレベルだけど、今は隣に金田くんがいることへの恥ずかしさの方が大きい。