最愛なる天使へ






訂正、天使のような女の子がいた。










綺麗な肩より少し下の茶色の髪、白い肌に白い病院着。華奢な体。

そして翼が生えていてもおかしくなさそうな堂々とした背中。




まるで天使じゃないか。


さらに夕焼けを背景に風に靡かれながらフェンスの向こう側に立っている姿、綺麗じゃないか。



ん?フェンスの向こう側‥‥?








「危ない!!!」









その瞬間彼女が振り返った。









「え‥‥誰‥‥」


小さくて弱々しいけど綺麗な声だった。