レノside
「うー…うーん」
うるさい。その一言しか頭に出てこない。
部活動紹介が終わって放課後。
早い人はもう入部届を提出しているだろう時間だった。
終わった瞬間、亜好歌ときたら…
「ねぇ、部員入ってくれるかな?いや、でも入るってやっぱり…あぁ〜、複雑な気持ちだよう!」
入ってほしいけど、あれがトラウマで人と接することが難しいのか…
そりゃ複雑だよな…
『すみません』
突然に聞こえる重なった声。
声をする方を振り返ると、
『入部したいんですけど』
新入生を示す、緑色のネクタイをした2人の少年少女が立っていた。

