先生はぽつりぽつりと話し始めた。

昔、自分が根暗だったこと

そのせいでいじめられていたこと。

はじめは何も抵抗できなかったこと。

途中で手を差し伸べてくれた女の子がいたこと。

そして、その女の子は今の奥さんだということ。

つまりは何を伝えたかったのか。

男女が協力しろということ。

男だから女に助けられるのが恥ずかしいとか、女だから男に逆らってはいけないとか。

そういうのは一切なく、過ごしてほしいと言われた。

もうすぐ受験生。

受験というものに直面したとき、人間関係が壊れることがある。

それは絶対に避けてほしいと伝えられた。

私は珍しく、先生の話を真剣に聞いた。

普段はうるさい2-3が静かに先生の話を聞いていた。