あ~ぁ……。 俺って情けねぇ。 赤く染まり始めた空を見上げながら、堂々と歩くけれど 君が見ていなければ 俺がこうやってよく見せようとしていることも意味がなくなる。 立ち止まって、ポケットに手を突っ込みながら君のいる後ろを見る。 小さな背中がもっと小さくなっていく。 こうしてみているとどんどん距離が遠くなっていきそうで…。 ポケットに手を突っ込むのは、伸ばしたい手を伸ばさないようにしているだけなんだ。