「優一さん、私は…あなたが嫌いとかそういうことではないです…ですが…」 「もういいよ。咲楽さん。」 優一は悲しそうに俯く。 (やっぱり…こんなこと話すなんて…) 「…僕と一つになれば咲楽さんも僕との縁談を断ることはできない。」 そう笑う優一の手は咲楽の元へと伸びた。 「え……?や、やめてくださっ…!!」 ―――パシッ とたん、優一の手が誰かの手で止められた。