「うーん…まぁどちらにしろ名家の御子息って聞いたから丁重に迎えてくれって学園長が仰ってたよ。」


「そうなんですか?咲楽様がそういうのならば俺たちは手伝います。」


「えぇ。咲楽様なんなりと申してくださいね。」


「うん。じゃぁお迎えに行こうか。」


私たちは二人の転入生を迎えるため、正門へと足を運んだ。


「でも、生徒会長が自ら行くほどの名家なんですか?」


「祥汪様っそんなことを仰ってはいけないですよ。」


宝架がたしなめる。


「すいません…。だってそうじゃないですか?庶務二人に任せれば…。」


「庶務二人には別の仕事を頼んだんです。だから私たちがお迎えをするんですよ。」


咲楽が説明する。


「へぇ~っ」


「そうだったんですか。」