自分には持っていないものを咲楽様は持っていた。 だからわたくしは、咲楽様から奪ってしまおうと思った。 いけないことだって、最低なことだってわかっていたわ。 だけど、止められなかった。 わたくしのせいで咲楽様が傷つくのであれば本望だと思う自分もいた。 自分が怖くて、とても嫌になった…。