ミルキーキャンディ

雪がしんしんと降り積もるクリスマスイブ
「叶多あー!」
テスト明けで久々のデートであった。
「おまたせ」
「おっそいんだからー。で、今日どこ行くの?」
今日は特別、どうしても連れて行きたいところがあったのだ。
「まだ秘密だ。」
「けちー」
ぷくーとなる愛を見てさらにうきうき感が積もる叶多なのであった。
プルプルプルー
こんな時に、、、
「誰だ?」
「よお」
この無駄に陽気でイライラさせる声は、、、
「カイてめぇ今何してっか、、、」
「ああ、デート中だろ?」
「分かってんなら切るぞ」
「ちょっとたのみ事があるんだよ」
「ケンカしてる場合じゃねーんだ」
「まあまあ、そんな事じゃねーよ」
こいつ、、、しつこい
横目で見ると愛はかなり退屈そうだ。
「今から来てほしいんだけど」
「はぁぁぁ?!」
叶多は思わず大きな声を出した。
「てめえふざけてんのか殺す、、、」
「30万」
「、、、は?」
「ククッ、、、実はさ、俺のダチの親父が暴力団してんのよ。それでどーしても来てほしいっつーからさ、出来るだけ大人数がいいって、しかも中学限定で。」
「おまえ、、、」
「いやガチ。」