私の好きな人 〜キミと生きた時間〜



「洸ー?もう大丈夫?」


洸のお母さんに呼ばれて私は病室に戻った。



「あぁ、ごめんな、変なとこ見せて。」


申し訳なさそうな顔でそう言う洸。



「ぷっ、何言ってるのー?謝るなんてこうらしくないなーっ!!」



あははっと笑う。



ねぇ、私ちゃんと笑えてるかな?




洸の顔を見るとさっきのがまたよみがえる。




じわ、っと涙が出そうなのをこらえる。



「ふっ、悪い。そーだよな、謝るなんて俺らしくねーや。」


そう言って洸が笑う。





その後はふたりで沢山話した。




「じゃあ、もう帰るね!また明日っ!!」



まだ帰りたくないけど、もう外は真っ暗。



「あーあ、俺が元気だったら送ってやれるのにー。」


むー、と頬を膨らませる洸。




「あははっ、じゃあ元気になったらまたよろしくおねがいしまーすっ!」



「おう、まかせとけ。」