無理して笑わなくて良いのに…。
そんな事を思っているともう病院に着いていた。
パンっ、と自分の頬を叩く。
よし、笑顔笑顔っ…!!
ガラー
「やっほー!来たよーっ!!」
今日もいつもみたいに病室に入る。
「えっ…」
私が目にしたのは、苦しそうに咳をしながら吐いてる洸の姿だった。
「椎乃ちゃんっ…!」
お母さんが私に気づいて焦る。
「ゴホッ、おえぇ…」
洸っ…!!
大丈夫?そう言いたいのに声が出ない。
「外にいてくれる?後でまた呼ぶわ。」
洸のお母さんが笑っていう。
「は、はい…。」
私は静かに部屋を出た。
