抗がん剤なんて髪とかぬけるやつだろ?
最悪だ、って思ったよ。
でもまたこれからも椎乃と笑っていくためにはそんなことどうってことなかった。
いや、俺本当椎乃にベタ惚れだなって思った。
なんてそんなことはいいとして、
それで治療のためにしばらく学校を休むことになった。
でも俺は椎乃に詳しく話さなかった。
だってあいつのことだから心配してまたぶっ倒れるんじゃないかって思ったから。
でもあいつは俺が思ってるほど弱くなくて、前より全然、強くなってた。
でも泣き虫な椎乃。
そんな顔にさせたのは俺なんだよな。
ごめん、ごめんな。
