「日向くーん!ここにあるよ!私を連れて行ってー!」
そんな声がたくさん聞こえる。
なんか、やだな…。
洸が他の女の子を連れて走るのを想像すると胸が苦しくなった。
私、何か持ってたっけ?
カバンをガサガサあさってみる。
「ない…。」
ないよ…
あーやばい、涙が出てきた。
堪えろ私。
こんなんでないてもウザいだけじゃん…。
チラッと洸の方を見る。
パチっーー
あ、目あった。
その瞬間洸がこっちに向かって走ってきた。
え、私?じゃないよね…。
持ってないもん。
でも洸はこっちに向かって走ってくる。
そして私の腕をぐいっと掴んだ。
「一緒にきて?椎乃?」
え、でも私…
「ピンクの物なんて持ってないよ…。」
「何言ってんの?今日髪結んでるゴム、ピンク色だったじゃん。」
え…。
確かにそうだった気がする。
「なんで知ってるの?」
私いつもは髪おろしてるから今日見てなきゃわかんないはず。
「朝の登校の時に見たんだよ。俺が見落とすわけないだろ。」
うぅ…
ポロポロと涙が出てきた。
だって…、嬉しいじゃんかああっ…!
「ぷっ、なんで泣くんだよ。ほら行くぞ?」
そう言って洸は私の腕を掴んで走り出した。
うわっっっっ!
足はや!
もう私半分浮いてるよ…。
パンっーー
《一位はやはり1組の日向くんでした!》
きゃあああ!って声はさっきより聞こえない。
あ、あれ??
