「椎乃、大丈夫かな…?」 「大丈夫よ…きっと。今日はここでおひらきにしよう。」 ゆりがそう言って俺たちはそれぞれ家に帰った。 「椎乃…」 椎乃、泣いてたよな。 俺の顔見たから。 グッと唇を噛み締める。 鉄の味が口に広がる。 俺は、椎乃を幸せにする事なんて… ーーーー出来ないんだ。