はぁっはぁっ…
日向くんっっ…。
どこにいるの、？
もう走れない、よ…。
「椎乃、ちゃん…？」
あっ、この声…。
「日向、くんっっ…！！！」
私は日向くんに飛びついていた。
「えっ！？椎乃ちゃんっ！？」
ポロポローー
「ふぇっ…日向くんっ…あの時のキスの意味を、教えてくださ、いっ…！」
涙と走った疲れで言葉が続かない。
「え…」
困った顔をする日向くん。
もう、気持ちを伝えよう。
「私っ、日向くんが好きになっちゃったんだよっ…」
私がそう言うと日向くんは驚いた顔をした。
でもすぐに笑顔になって私を日向くんの胸に引き寄せた。
「へ…？」
「俺も、ずっと椎乃ちゃんが好きだった。」
えっ…。
「ほん、とう？」
涙でぐちゃぐちゃの顔を上げて日向くんを見る。
「うん、ほんと。あー、可愛すぎ…」
ふぇっ！？
「俺と、付き合ってください。椎乃ちゃん。」
うぅっ…。
「ほら、泣かないの。返事は？」
「はいっっ…！！」
そう言ってぎゅっと抱き着いた。
