「ただいまーっ!」
教室に入るなりそう言う。
「ちょっと椎乃、遅いよー!」
ごめんなさい…。
「ごめんね?財布忘れちゃって…いろいろあったの。えへへ」
「はっ!?もー椎乃はばかだなー。で、誰におごってもらったのよ、そのパン。」
あ、えっとー…
「日向洸く、ん?」
私がそう言うとゆりちゃんはすごい目を見開いた。
「はぁああっ!!?やばいじゃんそれ!よかったね!椎乃!」
え、?
よかったってなにが…?
「えっとー…?」
「だって日向洸って学年1の人気者じゃん。これがきっかけで何かあるかもよー」
にやにやしながらそう言ってくるゆりちゃん。
ま、まさかー!
「あはは。」
ここはもう、軽く流しておこう。!
