【短編】隣にはいつも




「恭ちゃん、あのね。私、話したいことがあるの」



話したい、こと?



カオは俺がいるベッドの横にくると、真っ直ぐ俺の顔を見た。



「ずっと、謝らなきゃって、思ってた……。3年前の、あの日のこと」



あの日…。

俺とカオが離れるきっかけになった日。




「私、あの時どうしていいか分からなくなってて…っ…。気付いたら、恭ちゃんにあんな酷いこと言ってた…っ!!」



カオの目から、ポロポロと涙が零れる。



「カオ、あの時は俺も悪かったんだ。俺のせいでもある…」



「違うっ!恭ちゃんは何も悪くないっ…。私っ…私、本当は恭ちゃんのこと好きだったのにっ…ひくっ…」


ちょっと待て。


…え?


好き?


カオが、俺を…?



「自分勝手だって、分かってる…。恭ちゃんに嫌われたってしょうがないって…」

「ちょっと待って。お前、彼氏いるんじゃねぇの?」



俺の言葉に、カオが目をパチクリとさせる。

そしてまた涙が段々と目に溜まっていって。



「や、やっぱり恭ちゃんも誤解っ…ひく…誤解してたぁ…っ!!」



ご、誤解ー!?



「カオ、誤解ってどういうことだ?」


「わ、私誰とも付き合ってないよーっ!!」



はぁ!?



「じゃあ、いつも一緒にいた男は…」


「あれは従兄弟だもんー…ふぇっ…」



従兄弟だとー!!?


じゃあなんだ?

あれか?


俺はその従兄弟ごときに3年も悩まされてたってことか!?