ドクター


検査が終わると、部屋には実加とそして斉藤先生が残った。





「……どうなるんだろう。」





実加が不安そうな顔でつぶやく。





「実加、俺は結果なんか気にしない。」





「え?」





「……結果が出る前に言いたくなかったが、もうこれ以上俺の気持ちは抑えられない。






俺、実加に初めて会った時は、妹って言われてもなんとも思わなかった。






だけど、数日して、可愛らしい妹だと思うようになった。





それが数週間すると、気づくと実加を妹としてでなく、ひとりの女性として見ていた。」






「・・・・・・・・・・。」






「ごめんな、実加は好きに生きてくれればいいから。





俺は、実加がどう思おうが、実加が好きだから。




これは兄妹じゃなくて、ひとりの男として。」





実加は気づくと頬に涙がつたっていた。





「・・・・ック、・・・・・ヒック・・・・





先生・・・・・私。」






「いいよ。俺は気持ちをどうしても伝えたかっただけだから。





実加は自分に素直に生きてくれ。」






「私も・・・・・・先生が・・・・好き・・・・・なのかも。」






「え?」





今度は斉藤先生が聞き返した。






「最近、先生のことばかり考えちゃう。





もし、先生が私と離れていっちゃったらと思うと、悲しくなって。苦しくなって。






だから・・・・・・・私も・・・・・・先生のこと好きなのかも。」