それから一週間が経った。
「実加、今、どんな気持ち?」
「うん・・・・・・。」
私は、この一週間、不安を覚えながらも、気付くとお腹の赤ちゃんをかばいながら動いていることに気付いた。
段差に気をつけたり、重いものを持たないようにしたり。
それは、誰かに教わったことではない。
本能的に気付いたらやっていた。
そして、日が経つにつれ、早く赤ちゃんに会いたいという気持ちでいっぱいになった。
実さんとの赤ちゃんを身篭れたことで、幸せを感じている自分に気付いた。
「産科・・・・・・。
怖いけど、行きます。」
そういうと、実さんはすごく嬉しそうな顔をしてくれた。
きっと、実さんは、私が妊娠を受け入れられなくて、もしかしたら赤ちゃんを私が下ろすと思っていたのだろう。
そして実さんは、赤ちゃんができたことを、すごく喜んでいたに違いない。
ごめんなさい、実さん。
あの時に、一緒に喜べなくて。
でも、今は、実さんと一緒ですごく嬉しいよ。
ありがとう、実さん。



