ドクター


年末も終わり、年越しもやってきた。
実加は生まれて初めて、というか記憶のある中での人生で初めて、孤児院以外で年を越した。






お正月を終え、数日後にはクリニックから通える高校へ転校することになった。
今まで入院中は、まだ転校手続きの前だったので、以前の高校へ院長が連絡をして、私の宿題や授業の進み具合がわかるレジュメをクリニック宛に送ってもらっていた。
実加はそれを斉藤先生から受け取り、独学で勉強をしてきた。





果たして新しい高校でやっていけるのか。
あと数カ月しかない高校生活で、未来につながる何かをつかむことができるのか。
実加は今まで将来を考えたことがなかった。
どこかで働ければいいと思っていた。





そんなことを思ってお正月を過ごしていた。