「美しい…」

 まるで酔いしれたような高揚とした紅い頬。…なのだろう。ただ瞳はとろんとしていて、確かに酔っているようにしか見えない。彼はどうしてか、私の目を抉り取ろうとしてきた。しかし、不思議と恐怖はなかった。
「なんて美しい眼なんだ…。燃えるような深紅の闇。俺は君のような人を探していたんだよ」