大好きな貴方へ  愛を込めて


それから、月日は流れて夏も終わろうとする頃体育祭の季節になった。

うちの学校は、1組〜5組まであって一組から赤団、青団、黄団、緑団、黒団とある。

私とあいちゃんは、同じクラスで青団、先輩も青団で一緒だから嬉しかったりもする。

嬉しいことがあった!
先輩とメールは続いては無いけど、電話をするようになった。
些細なきっかけだった。

[新着メール1件]


FROM 高橋裕太 

件名  無題

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今日は、久しぶりだったね?
彼女がりなちゃんのこと気に入ってたよ?
今度は、お話したいってさ笑

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というものだ。


TO 高橋裕太

件名 ホントですか?

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本当ですか?
私も、今度お話してみたいです。

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とか何とかだったかな?

本心は  
     

    会いたくない…



FROM 高橋裕太

件名 無題

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そっか。
りなちゃんは、いい子だね?笑
そういえば、なんか走って行っちゃったからびっくりしたよ!
どうしたの??

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なんにも答えられず。
無視した。

何日たっても返信が来ないことに不思議に思ったのか、メールが来た。

それも無視した。

今までにメールを無視したことはなかった



え?裕太先輩????

私は、嬉しくてついにでてしまった。

『もしもし?どうしたの?なんでメール返してくれないの?』

先輩はすごく心配そうに言ってくれた。

どうせ、本当は心配してないんだ…

『あの、ただ、気づかなくて…ごめんなさい…』

『そっか。それなら良かった笑 体育祭楽しみだねっ!』

それから、1時間くらい話した。

それから、
     『また電話しようね』

と約束を交わしてそれから、だいたい毎日電話している。

ミヤビさんはしっているんだろうか?

大丈夫かな?と思いながらも先輩と電話できるということに嬉しくて嬉しくて…

そして、私のことはりなちゃんからりなに変わっていた。
私も、裕太先輩から裕ちゃんと呼ぶようになっていた。

これが、今日までの進展。

このことは、あいちゃん以外に言っていない

裕ちゃんは思ったよりかわいい人だ!!

甘えん坊なところ素直なところが私は、大好きだ!!

そんなこんなで、今日までやってきた。

今日は、体育祭の種目を決める日

「私、楽なのがいいなぁ」
私は、あいちゃんと話していたが…

「えー!!なんで私対抗リレー出るの?」
最悪だぁ…
「仕方ないでしょー、あんた早いんだからっ!!」

学級委員のあいちゃんが言う。

あいちゃんの鬼(泣)

そしてついに、体育祭の日がやってきた!

こういう日に限ってめっちゃ晴れてる…( ノД`)

はぁ…
面倒くさいなぁ

でも、昨日裕ちゃんに頑張れって言われたから頑張る!

「あれ?次裕太先輩出るんじゃない?」
「え?嘘?!」

行かなきゃっ!!!

「え?走るの?ちょっ、待ってー」

私は、あいちゃんを置いて走りだした。

ここっ、ここが一番良い所っ

「も、もう、早すぎ…」
「あははっごめんね?」

おっ、来たっ!!

確か、借り物競争だったなっ!!!

何借りるんだろー?

『1レース目スタートしました!!…………』

次だっ!!!
写メ写メ!!!

裕ちゃんが、走りだした。
すごく速いっびっくり!!

あれ?
「裕ちゃんなんか止まってない?」
「ホントだっ何引いたんだろーね?」

んー?どーしたんだろー?
裕ちゃんは、いきなり走りだした。


ん?こっち来てない?

「ハァハァ、りな、一緒に来てっ」
「え?あっあっ!!」

裕ちゃんは、私の手を引いて走りだす

一人ずつ抜いていく!
まさかの三人抜きで一位に躍り出た。

『一位は、凄い速さで抜いてきた青団ですっ!』

凄いっ

「何引いたの?裕ちゃんっ!!」

裕ちゃんは、少し困った顔をした。

「内緒っ!」

意地悪そうな笑いで友達の方に走っていった

内緒って…

なんて書いてあったんだろう?

結局1位は、黒団だった。

青団は、3位だった。

その日の、電話でも教えてくれなかった。

何だったんだろう?

それを知ったのは、かなり後だった…。