『みのりの将来が心配で仕方ないのよ。私は恋愛しててもしてなくても周りに家族がいるけど、みのりは違うでしょ?』

「っ……」


思い起こすのは、数ヶ月前に亡くなったお祖母ちゃんの顔。

お祖母ちゃんが亡くなったことで、私が天涯孤独になったことを、未来なりに心配してくれていたらしい。


『もっと、自分の人生考えなよ。これから何が必要なのか、このままでいいのか。』

「……」

『今回だけでいいから。明日参加して、やっぱり無理だってみのりが言うんだったら、もう進めたりしない。だからさ……行ってきなよ。』


『本当は私も行って、みのりに近寄る男の良し悪しを見極めたいところだけど。』と笑って言う未来に、小さく笑い返す。

そこまで親友に言われたら、断ることなんてできない。


「…分かった。未来の言う通り、行ってみるよ。」

『!』

「…でも、あんまり期待しないでよ?」

『大丈夫よ。アンタが奥手で、男女の集まりに関してはあまりに消極的だってことくらい、分ってんだから。』

「……ん。」


未来のその言葉に、少しだけ明日の合コンに対して肩の力が落ちた気がした。