『芸能関係の人間なら、仕事の付き合い上は付き合おうとするけど、一般人なんてね…よっちゃんはまず近づこうとしないかな。むしろ、遠ざけるのが当たり前って感じ。』
「……。」
神田さんの話を聞きながら、私は疑問を持つ。
じゃあ、私は?
少なくとも、神田さんの言うようなことは、私は嘉人くんからされたことなんてなかった。
嘉人くんから遠ざけられるようなことは…なかったはずだ。
再会した時も、会社であった時も、彼はいつも私の存在に気付いては私に声をかけてくれた。
『…みのりちゃんは、違うのかもね。』
「え…」
『みのりちゃんは、どうなの?』
「?」
神田さんの大きな瞳が、私を捕える。
その瞳は、初めて会った時のように、どこか私を試すかのような挑戦的な意思を宿していた。
『みのりちゃんはよっちゃんのこと、どう思ってる?』
その質問が、妙に私の心に突き刺さった。

