『――あーあ、全く世話が焼けちゃう。』
「えっ?」
唇を尖らせた神田さんは、元居た目の前の席に座って、皿に移してあったサラダを食べ始める。
その表情は、明らかにつまらなさそうで。
『…よっちゃんてさ、』
「?」
『ガード高いんだよね。』
(へ…っ?)
神田さんからの突然すぎる話題に、思わず首を傾げてしまう。
嘉人くんのガード…?
正直言って、出会ってから今日まで、私は嘉人くんから発せられるガードを感じたことがなかったために、神田さんの言葉があまりピンとこない。
『自分がアイドルだっていう自覚がそうさせてるのが一番の原因かもしれないけど、基本はあまり人を自分に近付けようとはしない人なんだよ。…特に女性はね。』
『ほら、俺らってクリーンなアイドルだから』と言っておどけて見せる神田さんに、私は苦笑いしか返せないかった。

