そりゃあ、嘉人くんから見たら、今日の私の私服姿は新鮮に見えちゃうのかも。
『…可愛い。』
「え……っ?」
嘉人くんの唇から聞こえた言葉に、私は静かに目を見開いた。
今…――、なんて?
嘉人くんが言った言葉の真意が分からなくて、運転席に視線を送るけど、肝心の彼は顔を逸らしてしまった。
心なしか耳が赤くなってるように見えるのは…私の見間違いかな。
褒められて、彼の放つ言葉全てを良いように解釈してしまう自分がいる。
『…よく似合ってると思う。』
「あ、ありがとう…」
間髪入れずに帰ってきた更なる褒め言葉に、ついには私も顔を俯かせてしまった。
恥ずかしいけど、嬉しい。
いや、嬉しすぎて恥ずかしいのか。
よく分からないけど、私の心中はドキドキでいっぱいだったのは確かだった。
頑張ってオシャレして良かった、と心から思う。
今日のオシャレは、嘉人くんのためと言って過言ではないけれど、それを本人に言うほどの勇気は出ない。
『遅くなるとアイツがうるさいし、行こうか。』
「うっ、うん…!」
お互いどこかしら照れを感じつつも、嘉人くんの運転で、神田さんと待ち合わせをしているというレストランまで向かった。

