何があったんだ。そんなことを考えていた科学者の耳に入ってきたのは妻の『貴方とは付き合っていられない、ごめんなさい。』という声だった。
科学者は疑問に思った。すべてが規則性なこと以外に良いことなど無いと考えていたからだ。
科学者は妻を問い詰めたかった。だが次の予定は3分後に迫っている。科学者にとっては究極の選択だった。
予定を崩して妻を問い詰めるか、それとも予定を優先するか。

科学者が出した答えは《予定を優先する》だった。
科学者は妻に『次の予定が迫っているからまた。』と一言声をかけ用事の場所に行った。


今日の予定が終わった午後10時。
家に午後10時15分に着いた科学者は妻の姿を探した。とても広い家を1人で探すのはあまりにも無謀なこと。そのため家の飯使いを総勢つかわせ探し回った。

30分の捜索も虚しく終わった。結局見つかったのは妻からの手紙一通だった。