ギギギギギ……

重々しい鉄の扉を抉じ開けて、中に入った。そこは……

「うわぁ……。綺麗……」

天井には輝きを放つシャンデリア、床には高級感溢れる赤いカーペット。所々にある扉は木の美しさが現れていて、壁には洋風な城を思える壁紙が張ってある。ここは異世界?と思える位だ。
まぁ、ここは異世界なのだが。

「とにかく部屋の探索からやろー!」

ガチャリ……

「キャァッ!」
「由美?どうした?」
「ゆ、由美の嫌いな……百足がいるぅ……!」

最初の部屋には……大量の百足がいた…。由美が「最初の扉は由美が開けるぅ~!」って意地を張らなければ良かったのに。
次。
ギギギ……
「この扉重っ!あっ……でも……!」
「わあ……雲だ!」
次に入った部屋は雲が敷き詰められている部屋だった。幻想的というよりはファンタスティック的な……。
「食べれるかなぁ……う、うまぁっ!」
湯梅が思いきって雲を食べたら美味しかったらしい。
「綿菓子じゃないけど……なんかマシュマロと綿菓子が混ざったみたいな感じ!」
……だそうだ。

「次の部屋はどんな感じかなぁ……!」