〔次は~七日町ぃ~七日町ぃ~〕

昔のことを思い出していたらもう降りるバス停に近づいていた。
私は七日町に住んでいるのだ。

慌てて降りるボタンを押し息をつく。乗り過ごすという焦りで冷や汗を掻いてしまった。いつになっても焦りはつきものということを嫌というほど思い知らされた。

プシュー

ピッ……
「ありがとうございました」

降りたあとひんやりとした風が私の頬を撫でた。もう秋だなぁと思う。
夏服だと肌寒く冬風じゃ暑い微妙な季節。気候は落ち着かないしこの時期はあまり好きではない。
まだ夏服の私は肌寒く感じ自分を抱き締めるようにして家に帰った。
でも明日菜古や湯梅に会えると考えたらなんだか心が温かく感じた。

菜古も湯梅も元気にしてるかな………?