「ハァ~疲れた」


HRが終わって、担任はファイルを揃えてすぐに教室を後にした。



今日は、カナ達から遊ぼと誘われる事がなかった。


なぜなら……。


「えっ? 姫梨ちゃん今日帰っちゃうの?」


「うん、予定があってね。それに今日車なんだ」



姫梨ちゃんは、ニッコリと笑いながらカバンを肩に掛けた。



ミカやサヤにカナは寂しそうに姫梨ちゃんの周りを取り巻いていた。


「途中まで見送るよ」




三人は姫梨ちゃんにそう言って後をくっついていた。





そんなやりとりを尻目にあたしは、こっそりと教室を出た。