「 昨日は本当にごめんなさい 」
頭を下げてくるシノちゃん
「 その髪 」
「 切ったの。 へへ 似合わないよね」
シノちゃんと言えば、黒髪でストレートロングだった。
けど、その髪はどこへ行ったのか、シノちゃんはベリーショートになっていた。
「 私ね、高校入ってから桐田くんが ずっと好きだったの。」
「 そうなんだ 」
『 やべー! 怒られる !』
そう言って階段を駆けていく遅刻組。
ここは、まだ玄関だった。
「それでね、仲が良いハルノちゃんとウナちゃんがいつも羨ましかった。」
「 うん 」
正直に、私はシノちゃんとこうやって面と向かって話したの、あの日が初めてで、
だから、シノちゃんがセイくんが好きだなんてわからなかった。