Heaven~第一章~

「珍しいな」

「暇だし」

そう言ってまだ小さな学への想いをごまかした。

「何時から?」

明日のルートや細かい流れを簡単に教えてくれた。
見に行くと言った私に学が一緒に走るように誘ってくれたけどそれはやめておいた。

学の最後の姿はしっかり焼き付けておきたかったから、
私なんて気にせず、最後の時を大切な仲間と楽しんで欲しかったから。



"守らなくちゃいけねー場所"



学がそこまで思ってくれたこの場所に、後悔のないように帰って来て欲しかったから。