Heaven~第一章~

蓮沼って誰だろう……
学が敬語ってことは年上か。

抜けるって何だろう……

大切な女って誰だろう……

グルグル頭の中を廻る学の言葉。

こんな時間帯に考えごとは眠くなる。

またウトウトと眠りにつき、さっきの会話は謎のまま朝を迎えた。

「……おはよう」

「あっ、二日酔いにならなかったか?」

「あ……うん。大丈夫。学、出かけるの?」

朝からしっかりと身なりを整えていた。

「面接だ」

「えー!面接?面接って学働くの?」

「働くのって今までだって働いてただろう」

「あっ、そっか」

「まぁ、面接って言っても知り合いの自動車整備だから、顔見せみたいなもんだ」

「学ばっかりずるい!」

「だから、紹介してやるって言ったろう」

「普通のバイトが良いの!もう面倒は嫌なの!」