Heaven~第一章~

「椿!」

「あっ、お帰り」

学の声で玄関まで行くと学の後ろに何人かの厳つい人達。

「な、何?」

その人達に視線を向けると「あぁ、気にすんな」と私に笑って言ってから「蓮沼さんには大丈夫だって伝えておけよ」と言った。

「分かりました」

男達は学に頭を下げると、私にも視線を向け軽く頭を下げて帰って行った。

「今の人達……何?」

「気にすんな!気にすんな!」

「気になるでしょ」

「それより、背中どうだ?」

「大丈夫、腫れも引いたし」

あの日から毎日のように確認する。

「そっか、変わったことなかったか?」

「変わったこと?」

「誰か来たとか、連絡あったとか……」

「誰も来なかったけど、獅朗から連絡あった」

「久辺?何か言ってたか?」