「わかんないよ、そういう対象として、見てなかったし」



そう言ってから、また例のキスを思い出してしまった。


一人で真っ赤になって、顔を覆ってる私の気も知らずに、みさちゃんは、私を焚き付ける。



「まあ、みなおも長いこと、男日照りだったんだし、ちょっとこういうドキドキすることあったほうが、いいんじゃない?何もないよりさ」



ほうほう、そういう考え方もあるか。



妙に納得してしまう。




「で、どうなの?好きになっちゃったの、みどりんのこと?」




「そんなこと、ないよ。添い寝しただけ、ソフレだよ」



「まあ、とりあえず、落ち着いたら、話し合ってごらん。みどりんと。あの人、あれで結構、いい奴だよ。女の噂とかも聞かないし」