オフィスの恋愛事情

それから、しばらくはいつもと変わらない日常が続いた。



緑君からは、連絡がない。この人は、都合が悪くなると、連絡来なくなるな。まるで、前と一緒だ。




神宮寺さんからは、一度、メールが来た。連絡先は、履歴から調べたんじゃないだろうか。



当たり障りのない文章だったけれど、私からの返事を待っているのは、分かった。



新しい会社の経理だって、必要なんだろうから、早く返事をしないといけない。



私は、神宮寺さんとの、甘かった毎日を思い出していた。私は、本当に、神宮寺さんに恋をしていた。彼の優しい手が好きで、いつも神宮寺さんの寝顔を盗み見るのが、日課だった。



美形なのに、笑うと皺ができて、子犬みたいな神宮寺さんを思い出した。



私の知っている神宮寺さんは、いつだって、優しい人だった。