天使が私に落ちてくる



ずくずくと胸が痛む。

今日は天使に楽しんでもらおうと張り切って計画を立てたのに、初っ端からこれでは天使も呆れてしまうだろう。


「結香ちゃん……?」


だから、天使を見たら涙目になってしまった。


「ダメな彼女でごめんなさい」


慌てた天使が隣に座って抱きしめてくれる。


「結香ちゃんが怖がっているジェットコースターに並ばせてゴメンね。怖いなら、無理しなくていいから」

「司くんと一緒に乗りたかった」

「そう言ってもらえるだけで、凄い嬉しいって知ってる? 」


隣から持ち上げられて、横抱きにされると天使の顔が近くてドキドキする。ぎゅっと抱きしめられて頬ずりされる。


「怖い思いをさせてゴメンね。ほんとはちょつと泣いてくれたら、って思ってた」

「どうして? 」