ぎゅうっと天使の腕を握ると、やっぱりすりすりとなでられた。


大丈夫じゃない!


こんなエロいキスするな!


天使はもう男で、あたしのよく知っているあの小さな天使みたいな男の子はもういないんだな。


唇が離れて、それから目を細めた嬉しそうな今の天使の顔が見える。

背中に手を回され、朝礼台から降りるのにも庇ってくれる。

キスの余韻でぼんやりとしたあたしは、すぐそばで待機していた七海に引き渡される。



…………



「……もしかして撮った?」

「バッチリ」


親指を立てる七海は悪魔の顔をしていた。