「結香ちゃん見過ぎ……」

じっと天使の唇をガン見していたので、天使に笑われる。天使があたしの前に立つと、視界は天使だけになって他の人達が見えなくなる。

キスするところを、皆から隠してくれているんだ。

ごめん。ブサイクだからビジュアル的に美しいキスにならないよね。

怖くなって天使の腕をつかんでしまう。

天使の左手が手の甲をなぞると、ぶわっと体が熱くなる。


恥ずかしい。きっと真っ赤になってる。右手を顔に沿わせた天使は、親指でまぶたをなでる。


ああ、目を閉じろってこと?


こんなに目がうるうるして色気のある天使は初めて見る。なんだろうこの半端ない色気は。観念してぎゅっと目を閉じる。


「結香ちゃんかわいい……」


ちゅつとついばむようなバードキス。


終わったぁ……

ほっとしたその後に、下唇を吸われて体がはねる。