「その5分が運命の分かれ目になるかもしれないのに!! 」
「少しは自覚してくださいよね! 」
ってことは、なにかい? その5分で劇的な変化をあたしに起こさない限り、恥をさらすことになると?
いや……もうここで拉致られてるだけで恥さらしだからね……
両側からギラギラとにらまれても、何もかわりませんとも。
「あたしだってご飯も食べずに来た! 最大の譲歩だ」
そう言ってカニぱんを振ってみる。右腕はのっぽにつかまれているので、下のほうでぴらぴらとしか動かせない。
「はあ…じゃあ始めますよ? 」
「そうだ。この時間さえも無駄だ」
ようやく化学室を見回せると、学年でもトップクラスの美少女達が組になっているスタイリストとともに楽しそうに着飾っている。
うんそうだ。それくらいカワイイのならば、着飾るのも楽しいだろう。あたしは苦痛でしかない。
椅子に座らされたところで、カニぱんの袋を開ける。



