桜舞う季節

「紅音!」
「うう‥ん、」

私、東海寺 紅音。
ごくごく普通の女子高生です!!

‥っていうのは単なる建て前で、本当は町の端のほうにある暁神社の巫女なんです。
でも、その事は誰にも分かりません。‥っていうか、私が言ってません。

「紅音っ!!大丈夫?」
「あ、ごめんね。‥ありがとう、結衣。」

‥前言撤回します。
彼女は「三森 結衣」。
親がいないため、うちの神社に居候しています。

ちなみ、私、体力が無いから、"今日も"学校で倒れてしまいました。

「心配かけてごめんね」
「ううん。平気だよ!」
私はあと何回このセリフを聞くことになってしまうのだろうか。

「あっ‥!!紅音っ!!見て、桜!」
「ほんとだ、綺麗ね。」

結衣は桜を見て喜んでいる。でも、‥

「‥どうかした?」 「あ、いや、何でもない」

結衣が首を傾げる。

桜‥。一体何だったのかしら。
‥思い出せない。分からない。